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OpenStackDaysに行ってきました!

会場が御茶ノ水ソラシティカンファレンスセンターということもあり、この手のカンファレンスの中では小ぶりな感はあるものの、2年目の開催で講演会場も満席でしたので注目の高さがうかがえました。

 

「OpenStackクラウドを最大限利用するには」という講演を聞きました。

瞬時にサーバー・ストレージ・DB等のリソースを構成でき、状況に応じて調整出来きる点。また、管理するツールも多数リリースされOpenStackを基にエコシステムが、成熟段階にあることも分かりました。

 ただ、OpenStackに限られたことではありませんが、複雑化するシステムインフラに仮想化に加え今度はクラウド管理と、管理要素が増え、益々複雑化するシステムをユーザ企業がオンプレミスで維持・管理することを考えると、大規模でないと活かすことが出来ないのだろうと感じました。

エンタープライズシステムとクラウドの相性 は悪い!

何故、エンタープライズシステムのクラウド化が遅かったのかを考えてみました。

 

 【そもそもクラウドの価値ってなんだっけ?】

NISTの定義が前提とはなりますが、

クラウド(IaaS)導入ががもたらす主な価値として「アジリティ」「スケール」「アウトソース」「コスト」をあげることができるかと思っています。

従来のオンプレミスに比べ、圧倒的にシステム調達・構築時間が短縮、変化に柔軟・俊敏に対応できること。⇒「アジリティ」  

需要の変動に対して自社では実現不可能なほどの大規模なプロビジョニングができます。⇒「スケール」  

そして、耐震・空調などの設備・サーバやストレージ等のハードウェア(場合によってはOSやミドルウェア)を、自ら調達・維持管理しなくてもよい。専門家にお任せ出来ること。⇒「アウトソース」  

また、規模の経済性が働き、コストを抑えて調達・維持管理できるということだと思います。⇒「コスト」


【WEB系システムと比較してみる】
そこで、先行して導入が進んだソーシャルやゲームなどに代表される、「WEB系システム」と、やっと導入事例が出始めた「エンタープライズシステム」との性質の違いを、上記クラウドの価値が享受できるか?という観点で比較してみました。

 

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Enterpriseシステムには、WEBシステムのように、利用者の反応を見てサービスを変えることや、利用者が短期間で急増する等のことは少なく、比較的、予測や計画がしやすいのではと思います。利用するのが企業の社員が中心なので、1年で数十倍になる、」なんてことは考えにくい。
結果、エンタープライズクラウドのメリットは享受出来るが、WEB系システムほどではないな~というのが率直な感想です。

如何でしょうか?

日本におけるクラウド普及のカギとは?

【Iaasは今後どの様に普及する?】

今、わたしの一番の関心事である。クラウドコンピューティング(IaaS)は今後、どの様に普及するのでしょうか?

アメリカは日本の数年先を進んでいる!とは、よく耳にしますが、だったら先が分からず困ったときは、アメリカを見れば解決!ってことになりますよね。


しかし、参考には出来ても物事そんなに単純には行きません。アメリカでヒットしたものが日本で同じように普及するわけではない。 それは多分、国民性や社会構造など「環境」が違うからなのでしょうね。この環境というフィルタを通して考えなければ見誤る可能性があると思います。


クラウドにおける環境の違い】
昨年、AWS Summitで、アメリカのITエンジニアは主にユーザー企業に所属しているということを知りました。

http://www.ipa.go.jp/jinzai/jigyou/global-report.html

$クラウドコンピューティング

日本はITエンジニアの7割がSIベンダーに所属、残る3割がユーザー企業に所属しているのに対し、アメリカは全く逆で、7割がユーザー企業に所属、残る3割がSIベンダーに所属しているそうです。     
この事実を知ったわたしは、日本でのクラウド普及には、クラウドプロバイダーと、既存SIベンダーとの連携が重要だと思うようになりました。


【SIベンダーも儲かるクラウド
普及のカギは「既存SIベンダーも儲かるクラウド」にしなければならないと思うのです。
何故なら、エンジニアの分布からも分かるように、日本のユーザー企業はSIベンダーに頼っている。ということが言えると思います。
ユーザー企業のIT責任者は、既に信頼のあるSIベンダーが推奨する(責任をとってくれる)システムでないと導入出来ないというわけです。

つまり、アメリカのように、ユーザー企業が自己責任においてクラウドへ移行という訳にはいかなそうです。また、日本のユーザー企業IT部門が、ガバナンスを取れるようになれるとしても相当な時間を要するのではないかと思います。

そんなSIベンダー側の多くは、クラウドとどう向き合っていくのか?いまだ決定打のない状態なのではないかと思います。
例えば、「AWSは顧客にメリットをもたらすことは間違いない」とは理解しつつも、セルフサービス(=既存SIベンダーの存在を否定)を標榜するサービスをどう自社のビジネスに取り入れるのか?これはSIベンダーにとっては難しい問題だと思います。

SIベンダーは、自分たちが主導権をもって顧客に提供出来るクラウド。そんなクラウドプロバイダを求めており、その辺りが整ったとき、クラウドキャズムを超え一気に普及するのではないか? なんて思います。

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クラウドの普及について歴史から読み解く


 歴史から学べとよく言います。

クラウドコンピューティングはどうなるのか?

メインフレームからクラサバ(C/S)その後クラウドへと向うシステムの変遷を振り返れり先を予測してみました。

ベンダー利益相反の抵抗はあっても、
時世が求めるものは必ず普及しているよういに思います。

ただ、たっぷりと時間をかけて。


以下、ITpro記事から抜粋

$クラウドコンピューティング

http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/Watcher/20100426/347489/

--------------- ここから -----------------
かつてはコンピュータを新機種に入れ替えるたびにソフトを作り直していた。新旧のコンピュータでソフトの互換性が保たれていなかったからである。コンピュータ本体の値段がソフト開発費より当時は高かったこともあり、コンピュータ利用とはそういうものだとされていた。

 しかし、コンピュータは安くなり続け、その一方でソフト開発費は上昇を続けた。いちいち作り直すのは大変だということで、機種間の互換性がとられ、開発したソフトをたとえコンピュータを入れ替えたとしても継続利用できるようになった。

 それでもソフトにかかるお金は増え続けた。いったん動かしたソフトを使い続けるには、エンジニアを張り付けて保守しなければならない。新しい要求に応じて、新しいソフトを作る仕事も当然ある。

 というわけで、ホストコンピュータ(メインフレームオフコン)上にソフトを集中させていた時代においても新旧ソフトが混在し、ソフトの開発費と保守費は増大していった。エンジニアの数や生産性の向上には限りがあるから、利用者の要求に迅速に応えることが難しくなった。いわゆるバックログ問題である。

 この問題の解決策として、1980年代の終わりから1990年代にかけて、クライアント/サーバー(C/S)という仕組みが言いはやされた。UNIXサーバーとパソコンを組み合わせ、サーバーに置いたリレーショナルデータベース管理システムRDBMS)をパソコン上のソフトから利用する。C/Sはホストより価格が安くて済み、ソフトを開発しやすいと言われていた。

 確かに、RDBMSに格納してあるデータを加工するアプリケーションの場合、C/Sは大変便利な仕組みであったが、販売管理や生産管理といった従来からあるアプリケーションについてみると、開発や保守にかかる手間はホスト時代からさほど改善しなかった。

 ここに登場したのがERPパッケージソフトである。アプリケーション群と統合されたデータベースがあらかじめ用意されており、C/Sの仕組みで動く。パッケージソフトはホストの時代からあったが、C/Sの時代になって普及に弾みがついた。特に日本においては、ERPとC/Sを一緒に導入することが多かった。

 だが、すべてのアプリケーションをERPとC/Sに置き換えるのは難しかった。バッチ処理や対外接続用途でホストを利用し続け、C/S上の新規開発ソフト、そしてERPパッケージが混在することになった。

 1990年代後半になるとインターネットの利用が進み出し、Webを中心にソフトを動かすようになっていった。2000年代に入り、アプリケーションを自社で保有せず、インターネットを介したサービスとして使うやり方(ASPSaaSクラウドなど)が登場してきた。
--------------- ここまで -----------------

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日本ではAmazonよりMicroSoft(AzureがAWSを追い抜く!)

【日本ではAmazonよりMicroSoft(AzureがAWSを追い抜く!)】 

 

 世間のイメージでは、ネクストジェネレーションを制すのはAWS(Amazon)って感じですが、そこをあえて、日本では Azure(MicroSoft)と大胆予想してみました。理由は、【SIベンダーの利益と整合させることがクラウド普及のカギ】で述べたように、日本はアメリカと正反対で、ITエンジニアの多くがSIベンダーに在籍しており、ユーザー企業はSIベンダーに頼っているからです。

[ユーザー企業担当者] 時期システムはクラウドを検討しようかと....?
[SIベンダー担当営業] なに言ってんすか、時期尚早ですよ。特にセキュリティ面など責任持てないっすよ!
ザー企業担当者] ですよね......

 

■SIベンダーのIaaSはクラウドと呼べない...?

【徹底比較】安心・満足なクラウドはどれだ? 62のIaaSランキング
http://techtarget.itmedia.co.jp/tt/news/1305/28/news02.html

この調査でSIベンダーが提供しているIaaSには1つもクラウドと呼べるサービスが存在しないことが露呈しています。自社のユーザーがクラウドと言い出した際に、提案が出来るよう用意されたもので、真にIaaSで勝負しようとは考えられていないのでは?とはいい過ぎでしょうか?

 

AmazonAWS)は得体が知れない..

自社でIaaS事業を立ち上げることが出来るベンダーはまだよいが、売上高1,000億アンダーの会社では正直困難だと思います。そんなベンダーは、「どこか良いIaaSを担ごう!」となるのが自然な流れです。 まず、一日の長が明白な、Amazon AWS が候補にあがるのでしょうが。。。
正直、得体が知れないと評価しているのではないでしょうか?
AWSはセルフサービスを標榜しているし、これまで何の接点もなかった訳ですし。なにしろAmazonは既成の構造をぶち壊し流通革命を起こした巨人です! 大切な顧客に対しての主導権まで奪われることを心配するのは自然なことではないでしょうか?


■SIベンダーに一筋の光明が差し込む

そんな迷えるSIベンダーですが、世界レベルのIaaSを運営出来る体力がある。且つ、なんといっても信頼できる相手というのがMicroSoftだと思うのです。
IaaSは後発ですが上記ランキングでも良いところまでいってますね。

さて、さて、どうなるのか....?

すこし大胆な予想をほざいてみましたw

『システムインテグレーター(SIer)のジレンマ』 クラウドは既存収益モデルと相反

 

わたしは、エンタープライズシステム業界に身をおいて仕事をしておりますが、

多くのITベンダー(とりわけ、中小規模&インテグレーター)のクラウドへの取り組みに、どこか本気度を感じられません。

 

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ITproに同様のことが掲載されているのを見つけました。

 

クラウドへのシフトはユーザーが先行、後れを取る中小IT企業 』

http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20120524/398841/?ST=selfup&P=1

 

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先日、IBMクラウド担当の方と会食をした際に、その要因について示唆を受けました。

結論から述べると「インテグレーターの既存収益モデル」と「クラウド」の相性が悪い。つまり、クラウドへシフトすることによって不利益を被るということです。

 

では、どの様な不利益が発生するかということですが、次の2点だと思います。

 

①売上げ・利益の減少。

②ユーザーをロックイン不全。

 

まず売上・利益の減少についてですが、例えば、あるシステム基盤を1億円の予算で受注するという案件があったとして、これまでの収益モデルと、クラウドを選択したケースの違いを考察してみます。

 

既存収益モデルのケースでは次のような内訳けとなり、導入が完了した時点で検収→入金となります。

 

 

あ)ハードウェア         5千万

い)パッケージソフトウェア    3千万 

う)導入サービス         2千万

 

 

これが、クラウド利用を前提とした場合、

 

あ)い)はIaaSにとって代わるため、その月の利用料しか入って来ません。

 

つまり、既存収益モデルは、5年間(償却期間仮に5年とする)に掛かる費用を先取りするモデルであったことになります。

 

また、この5年間はユーザーをロックインしたことにもなりますが、クラウドを選択されると5年以内(極端な例を挙げると数か月)で他に鞍替えされることも考えられます。

 

このような背景からクラウドの利点や将来性は認識しつも、クラウドにシフトできない事情が伺えます。

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CloudDays2014に行ってきました。

CloudDays2014に行ってきました。

特に「MicroSoft」と「AWS」のブースが目立っていたように感じました。

 

AWSがこの世界でここまでプレゼンスを発揮することを

5年前に誰が予測できたか...?!

 

さらに今から5年後はどのようになるのか?を想像するのは

有益なのでは?と思いました。

 

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